幸せの青い鳥

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幸せの青い鳥

幸せの青い鳥
優しい夢を運んでおくれ
幸せの花咲く丘に
わたしを遠く運んでおくれ

朽ち果てた大地のまわりに
優しい花たちが寄り添って
どうにか太陽に望みたくして
痩せた葉を精一杯に広げ
ひたむきに光を受けながら
冷たい風に震えながら
互いの心を温めあって
懸命に幸せを探していました

友ありて手をたずさえる
今が夢見る幸せだとは
気づかず慰め合いながら
暖かい朝を待ちわびました

朽ち果てた大地に群がって
快楽の花が咲き乱れ
養分のない娯楽を餌として
見る見るうちに肥えました
雨に恵まれ祈りを忘れ
風を遠ざけ感謝を棄てて
互いの枝をけなし合いながら
醜く笑い続けました

生きること本当の言葉
それを語る仲間は消えて
汚い声で唾吐きながら
娯楽と快楽に溺れました

幸せの青い鳥
優しい夢を運んでおくれ
幸せの花咲く丘に
わたしを遠く運んでおくれ

呪われた大地を日が捨てると
優しい花たちは萎れては倒れ
そのたびに快楽の花が一斉に
汚い声であざ笑うのでした
真面目とか懸命とか
精神的な愛情というものが
自分達の悪臭を思い出させ
それが許せなかったからです

思いやりや優しさを説く
奴らの夢を燃やしてしまえ
他人を愛せよなどと説く
奴らの息の根を止めてしまえ

朽ち果てた大地のまわりには
優しい花たちが力尽き
心を震わせ枝を折り曲げ
罵り声に胸を痛めながら
また一本崩れ落ちました
泣きながら仲間の名を呼びますと
誰の声も聞こえてこない
本当の言葉は聞こえてこない
優しい花たちはもういない
最後の一花になりました
花は空に向かって歌いました

幸せの青い鳥
優しい夢ははるかに消えて
あなたを願う優しい花たちを
どうして見捨ててしまわれるのです

それは本当に美しく
それは本当に悲しい
夕暮れの嘆きのような歌でした
でももう花は萎れかけて
でももう枝は折れかけて
最後の力で歌うのでした

快楽の花たちは見逃しませんでした
自分達の餌を見逃しませんでした
娯楽のスケッチに写して眺めながら
自分の葉を不気味に塗りたくって
おぞましい匂いで飾った自分の姿を
鏡に映しては見惚れながら
娯楽のスケッチをむさぼりながら
げらげら笑いながら聞いていました
最後にその歌がふいに途絶えて
どさりと花が横たわった時には
拍手喝采さえ贈ってさしあげたのです
快楽の花たちはさっそく群がって
花の命をすばらしい餌として
思う存分食らい尽くしたのです

守るべき花が死んだなら
それからどうすればいいだろう
花のかわりに歌い始めれば
あなた方が寄っては群がり
新しい生贄に捧げられるだろうか
それでも大地は遠く広がり
まだ知らない向こうにはきっと
震えるだれかが一人きり

幸せの青い鳥
優しい夢を運んでおくれ
幸せの花咲く丘に
わたしを遠く運んでおくれ

震える声で歌っているのならば
私たちは優しい花のかわりに
手をたずさえ助け合って
幸せの青い鳥を見つけて
私たちの心を支え合って
きっと幸せの花咲く丘に
辿り着く夢をそっとあたため
どんなに辛くても歩いていこう

2007/12/09

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