胸に秘めた小さな囁きを伝えたいと思って
鉛筆を握りしめ月明かりを頼りに
広告の白紙に心を書き始める頃
それが私にとっての幸福だったのですが
伝えたい想いあなたの感情とは似ても似つかぬ
遠く離れたすれ違いだと気づいてからは
言葉をなくしたように駄目になってしまいました
でも、こんな狭い世界にそれこそ大勢の人達が
汗だくで生きてきたのだし
これからも沢山の人々が
時の流れに身を任せながら
同じ時代を漂っているのだから
どこかの町の小さな部屋には
きっと言葉を受け取る小さな鼓動が
波長を合わせることがあるでしょう
そう信じてカーテンを閉めれば
ほんのり部屋が青白くて
外では初夏の大気が網戸を越えて
小さな寂しさも梅雨と消えた
作成時2003/7/12
改訂2007/3/11