ほら、日が暮れていくよ 日が暮れるねえ
雲のあい間の一番星に、さあ祈りを捧げよう
やさしく風が吹き抜ける大空が深く染まっては
帰り支度の海鳥たちを追ってか追わずか人の波
船が着くたびあふれ出て町明かりへと消えていく
ほら、色を忘れかけたぶっきらぼうな波止場の向こうに
オレンジ色して輝くような金星が海をゆらしているよ
さあ吹け、潮風よ、この小さな僕の体を抜けて
さあ行け、潮風よ、夕暮れの町並みを駆け抜けろ
町を抜け海を越えて、次の島に夜を告げるのだ
照れくさくては小さな声で、空に向かってつぶやきながら
心楽しく見つめるこの町がぼんやりと暮れていく
ふと思い出す夕食の時間にありきたりの幸せを
知ってか知らずか親子連れが、買い物通りに消えていく
作成時2003/4/29